なるほど、確かに、純粋なホラー映画を求める向きには不評だろうなぁ。と、いうのもこの映画、途中からホラー映画じゃなくなるどころか、なんというか、ごった煮?あるいは闇鍋? ともかく、ジャンルに拘る人にとっては、我慢のならない作品でしょう。 私は大好きですけどね! アレクサンドル・アジャの今後を占う上で、これほど重要な作品もまたないと思うのです。 この闇鍋映画は、 「あぁ、アジャもとうとうやっちゃった><」 というものではなく、明確な、アジャ自身による迷いのない設計の上に構成されたものなのではないか、と。 ごった煮、闇鍋と呼ぶ理由は、部分部分で作品のトーンが豹変するからなのですが、例えば。 中盤、キーファー・サザーランドが幽霊百貨店の来歴や○○○○○を調べるシーン等は、彼が某有名海外ドラマでジャック・バウアーなのも手伝って、まるで刑事モノかポリティカルサスペンスです。(その間、微塵も怖くないw) また、○○○○○を探し田舎に行くシーンで出てくる民家とそこの住人は、まるで田舎系既知外一家的風貌(外には壊れたトラックまである!)で、いらぬ期待を抱かせてくれます。 そして話の肝であるある過去のシーンなど、いっそ、○○○○○を主人公に「ミラーズ・ビギニング」 なんか作ったら、むしろ本編より面白いんじゃね?って思いましたし。 (いやぁ、○○病院で殺し合いの末○○全員死亡の地獄絵図とか観てみたいと思いません?) (あとベクトル変えれば『サイレント・ヒル』に迫れたよね) そして、問題の終盤、某POVも吃驚なあの展開!(アレは読めないわw) で、ハリウッド大作もかくやの大○○シーンを経て(いるのにもかかわらずw)、オチは「ミステリー・ゾーン」! 実際、それらののシーンをもっと細かく交差させれば、ここまでごった煮感はなかったと思います。 でも、私はそのあまりの露骨さに、そこに作為を感じずにはいられなかったのでした。 ようするにアジャは暗にこう言いたいのでははいかと。 「俺は、オカルトも警察モノも○○映画もアクション超大作だって出来ちゃう男なんだぜ?」 「ヒルズ・ハブ・アイズ」で完璧なオリジン越えリメイクを作った彼にとっては、また単なるリメイクを成功させるだけなら、オファーを受ける意味はなかったんじゃないでしょうか。 キーファー・サザーランドという一級の俳優を演出(この業界だとコレ結構重要らしい)し、なおかつあらゆるジャンルを監督し得る多彩さを見せ付ける、謂わば、 アジャの業界向け自己PRムービー。 ・・・まぁ、そうだったとしたら、それは一観客からすれば利己的な行為にすぎませんが、でも、ここまでハチャメチャなら、それだって逆に許せちゃうじゃない!W だって・・・ 以下、オチバレのため未見の人は回避推奨! (読む方はかな~りスクロールしてください☆) まさか終盤、ジャック・バウアーが まるで一陣の風のように地下道の壁を天井を疾走するヴァーさん! 轟くジャック・バイアーの銃弾! 吹っ飛ばされ壁を突き抜けるジャック・バウアー!! しかし僕らのジャック・バウアーは負けない!ジャックの目が鋭く光る!今だ!トドメの一撃! 炸裂!ジョン・メイトリクス式、スチーム管串刺し蒸気ピューピューの刑!! そして、ハリウッド式、大!爆!!発ゥ!!! ・・・ええ、ハイハイわかってます。滅茶苦茶ですよね?でも、ホントにこのまんまなんですよね^^; そりゃ真面目なホラー愛好家や、ヒルハブに続く同等の傑作を期待した向きには「なんじゃこら」ですよ。 でも、ホラーがジャンルの垣根を曖昧にすることで新鮮味と一般層への訴求力を強めてきた昨今の流れ~例えば、ヒルハブだって最後はホラーというより活劇ですし、「WOLF CREEK」だって後半「マッドマックス」ですし、「フロンティア」だって銃撃戦がある・・・それから考えると、あながち無茶じゃないかと思います。 (意図的にしろそうでないにしろ、構成として見ればアレですけどね) むしろ、まるで東映まんが祭りのような詰め込み感は、年末を締めるに相応しい賑わいだったなぁ・・・なんて、嬉しくなってる私はおかしいんでしょうか?^^; (多分、否、間違いなく少数派) まぁ、私も中盤のアレがなければ、もっと真面目な目線で見ちゃって不満をブチまけたかもしれません。 でも、ジャック・バウアーの カメラが彼女を追って子供部屋の壁をなめると、そこに突然映される、 「魔法先生ネギま!」のポスターwww(←参考までに北米版ネギま!DVDジャケット画像) 緊迫感あるれるシーンで、私、劇場で盛大に吹きそうになりました^^; いや、それまでにそういうのがチラとでも映っていればそうはならなかったのですが、アニメとかそういうジャンルのポスターなり小物なり、まったく映っていなかったところに、何故かネギま!ですからね・・・この瞬間、私は、色々と吹っ切った自分を自覚したのでした(笑) そんなわけで、過度の期待をしなければ、結構賑やかで年末向けな佳作だと思いますよ! ゴアも結構頑張ってますし! まぁ、主人公やヒロインがろくに負傷しないのはチト不満ですが。 さすがに一流ハリウッドスターの小指と薬指ゴゾっと持ってったりは無理ですかね、アジャさん?^^ さて、次回作「ピラニア3D」、果たしてどんな作風になるのか、本作のせいでまったく読めなくなったのでなおさらに楽しみですよ。 by rushiha666 | 2008-12-29 00:27 | 映画感想‐ホラー‐
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